「ビデオ評価の話」
最近の医科の外科系学会の認定医審査基準としては手術時のビデオ提出が標準になってきているらしいですね。
良いことだと思います。
私は日本顕微鏡歯科学会の認定医ですが
この学会でも認定医試験時に、
私が知る限りおそらく歯科では現状唯一、
処置時のビデオ提出が求められます。
そのビデオを見ながら
試験されます。
この内容によって
落ちる人と受かる人がいます。
誰でも受かるのでは意味がありませんので
厳しくて当然です。
しかしこのビデオ提出というのが
本当に細かいところまでよくわかります。
1cmほどの歯を画面いっぱいに拡大したりするので
おそらく数十μ程度の隙間とか汚れとかまで
見えてしまう。
それだけでなくて
手際の良さとか
機械の回転数とか当て方とか
薬の作用時間(秒)とか
蓋の厚さとか、塗り付け方とか
でも実はそういう細かい部分が
これまで治療結果に大きく影響していた
はずなのです。
これまでは術者間誤差と
されていたものの原因が
ビデオ映像ではわかってしまいます。
ちょっとしたヘラの使い方、
塗り付け方によって結果が違う、みたいな
「細部に宿る」というのは
当然、歯科に限ったものではないですが。
2013年02月21日 00:00