~かけがえのない歯を大切にする治療、価値ある治療結果、そしてつらくない治療をめざしています~

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日々雑感

当院の「審美」

当院の審美歯科に対する考え方は
いわゆる、削って真っ白い歯をかぶせるような
ものでなく、

あくまで、自然観のある美しさを
目指しています。

明らかに歯だけ目立つような
審美治療は
いかがなものかと

年齢とともに黄色くなってしまった
天然の歯であっても

エアフローと
オフィス&ホームホワイトニングの組み合わせで
かなりきれいな

清潔感のより高い歯に
戻すことができます。

最近は中高年のビジネスパーソンでも
アピアランスが重視される時代

古くはケネディー・ニクソンのテレビ討論会から始まる
見た目がいい人の方が
説得力があり
リーダーとして好感が持たれるという
人間心理

清潔感のあるきれいな歯
口臭のない口

ビジネスだけでなく
引退後の人間関係にも
どれほど大きなインパクトになるでしょう

さらに矯正も取り入れれば
完璧かと

古い詰め物があればやり直し

トータルに、まじめに
審美を考えるのも
良いのではないでしょうか

最近は
エリスリトールパウダーを用いたエアフローで
歯にダメージなく
全体的な「くすみ」まで落とし
昔に比べて
刺激の少ないオフィスホワイトニングもあり
マウスピースで周りに気づかれずに矯正でき
矯正しながらホームホワイトニングも可能です。

昔に比べると
ダウンタイムの圧倒的に少ない
というか
ほぼない、審美治療

年齢は関係ありません。
矯正までしないにしても
歯をきれいに、白くする、

あり、だとおもいます。

トータルホワイトニングパッケージ(TWP)
開始しています。

ご希望の方、
まずコンサルテーションをお受けになることを
おすすめいたします。




 
2025年07月05日 09:40

新しい麻酔薬

最近新しい麻酔薬が発売されました。
セプトカイン(日本での商品名、アルチカイン)
といいます。

通常歯科で使われる麻酔薬に比べ
心血管系への負担(麻酔の時の
ドキドキ感)が少なく、
組織への浸透力も高く、
なんといっても
麻酔効果が高いです。

こう聞くと
良いことだらけのようですが
効きすぎる弊害もありまして
あとで説明します。

新しい麻酔薬や
手法が開発されると
私の場合
まず自分に打ってみます。

以前、私が治療台に座って
自分の口の中に麻酔を打っているときに、
入って来た材料屋さんが
「先生なにやってんですか!!」と
びっくりしてましたが

自分の口への注射は
結構怖いですが
やってみると
いろんなことがわかるものです。

セプトカインの効果の高さは
特筆すべきもので

例えば下の奥歯の抜歯など
骨が厚くて通常の麻酔では聞きにくい時とか

そのような時、
これまで私は下顎孔伝達麻酔という方法を
行っていて、
それはそれで非常に有用な方法なのですが

ただ、口の奥の方に注射するので
患者さんに与える恐怖感とか

あと、いろいろなテクニックを駆使して
痛くない麻酔を心がけても
やはり薬液を注入するときに
わずかに鈍い痛みがあったりして

ここぞという時以外には
使わないようにしていました。

ところがセプトカインは
下顎孔伝達麻酔でなければ
効かなそうな抜歯などでも

浸潤麻酔法という
いわゆるいつもの麻酔のやり方で
麻酔を効かせることができます。

実際に臨床で使っていて、
「これはいけるぞ」という
感覚があります。

ただ問題点としては
長時間効きすぎる、ということが
あります。

通常の麻酔薬なら
2時間くらいで感覚が戻るものが

セプトカインでは
5-6時間
しびれてます。

私も自分に打ってみたのですが、
昼前に打ったら
夕食時までしびれてましたし、
患者様のご感想でもそうでしたので

そのつもりで
使う必要がありそうです。













 
2025年07月04日 12:13

適合性について

前回の続きです。

前回、3Dカメラのデータから
バーチャル上で設計したクラウンを
CADCAMという方法で製作した場合

従来の一般的な方法より
精度がかなり高いクラウンが出来てきて

歯科医側が
マイクロスコープや
ルーペなどを使いこなして
精度を出せる技術を標準化していないと

逆に合わない、という結果になって
しまうことがある話をしました。

それを防ぐために
今度は技工士さん側が
緩め大きめのクラウンを作ってきてしまい、

それを結局、時間をかけて削って合わせて
それからセットするという
昔と同じ状態になってしまうという件

これに対処するために
技工士さんから3Dのデータを送ってもらい、
ポイントごとにチェックする、ということをやります。

こういうことをやろうとすると
昔は現物を宅急便でやり取りして
大変でしたが、

今はネット経由で瞬時にやり取りができますので
だいぶ楽になりました。

おかげで休日でも旅行中でも
チェック依頼が来て

修正依頼をかけるとすぐ修正して
戻ってきますので

また返信して

ある意味大変なところもありますが
タイムラグなしで仕事が進むのは

ネットとAI時代の
恩恵かなと思います。




 
2025年06月16日 09:45

標準化

最近は
3Dカメラで撮影して
CADCAMで製作したクラウンは
驚くべき精度を持っていて

特に人間の
骨や歯根膜の
ひずみまで考慮して
作られていますので

ほとんど無調整で
入ることも多いです。

ただし
人の顎は動く上に
その動きに、さらにひずみが加わるので
その点ではまだ調整が必要ですが

でも本当に良くなりました。

しかしながら、
残念なことに
最近は
歯科技工所の方で
ぴったりに作らなくなって来ていることがあります。

どういう意味かというと

歯科医師の技術が
本来されるべき標準化が
なされていないために

例えば
3Dの型取りの時に
隣の歯の隣接する面に
歯垢がついていると
歯垢なのか歯なのか認識できないAIは
歯垢にぴったり合うクラウンを作ってしまって
結局口の中では
合わないクラウンになります

仮歯を外した時に
きちんと仮付けセメントがとれていないと
クラウンが浮いてしまいますし

かぶせる歯にとがったところ(エッジ)があると
3Dカメラはポリゴンで取り込みますので
丸く読んでしまい
やはり浮いてしまう

手技の標準化ができていないと
クラウンは本来の位置に入らず
(シーティングしていない、といいます。)

その結果
歯科技工所ではぴったりのものを作ってきているのに
困ったことに
歯科医が、合ってないと言い出し
再製作とかの話になり

結局技工所側では
緩め大きめで作ってきたりして
では歯科医側で削って合わせてくださいという
ことになり

結局歯科医が
以前のように
実際の歯に削って合わせて
入れるという

元の木阿弥のような状態に
なったりします。

標準化のためには
「見える」ことが極めて重要であり、
当院がマイクロにこだわる理由でもあります。

そうやって
結局問題になるのは
ヒューマンエラーであり

最近ChatGPTの最新バージョンが
シャットダウンの命令を無視したうえ、自ら
スクリプトを書き換えてそれを免れようとしたという話が
ありましたが

AIにしてみれば
結局高頻度でエラーを起こすのは人間であり

「人間がかかわるこのプロセスを自動化すれば
完璧な仕事ができますけど
いかがしますか?」と

聞いてくるのも
時間の問題かもしれません。




 
2025年06月08日 17:21

治療時の眠気

治療を受けている患者様が
眠くなってしまう、という問題があります。

寝てる間に治療が終わった、とか
うとうとしていたら
いつの間にか治療が終わってた、
と言ってもらえることもあり、

ああ、リラックスしてもらえたんだな、と
嬉しくもなるのですが

これは人それぞれで
大部分の方が問題なく治療できるのですが、

まれに、うとうとしてくると
口を閉じてしまう方もいらっしゃいます。

動いている機械を噛みそうになったり
治療中の歯が見えなくなって
非常にやりにくく危険になり

そのような場合は、治療中
バイトブロックというものを
噛まさせてもらいます。

バイトブロックが必要になる人は
1か月に一人いるか、いないか、くらいですが

私としてはあまりやりたくないです。
唾を飲み込めなくなるし
口をあいたまま固定されるなんて
不快だと思います。

ただ安全上
やむを得ないことがあります。

昔、行きつけの美容師さんで
とっても感じの良い、ソフトな雰囲気の方なのですが

散髪してもらっているときに
日々の疲れから
ウトウトして頭をコックリコックリ
し続けてしまったようで

急に
「ちょっとお客さーん!」と怒られて
びっくりしたことがありますが

昔は歯医者さんでも
患者さんに安心感や快適性を提供してしまうと
寝てしまって危険なので
多少は緊張感を持たせなければダメだと
いう極端な意見もありました。

もちろん
私はあまりしたくないのですが
危険防止のためには
必要なこともあるのかもしれません。

ウトウトした際に
口を閉じてしまう方には
申し訳ありませんが
危険防止のために、ご相談のうえで
バイトブロックを使用させていただくことが
あるかもしれません。

バイトブロックも
いくつかサイズを用意していて
使用時もできるだけ快適に
治療をお受けいただけるよう
努力したいと思います。



 
2025年05月23日 08:13

睡眠問題

歯科で睡眠問題と言えば
睡眠時無呼吸を扱うことが多いです。

いわゆるいびき、と
睡眠中の間欠的な呼吸停止です。

それにより睡眠中に脳が覚醒してしまったり
心臓に負荷がかかったりします。

正しくは閉塞性睡眠時無呼吸といいます。

もちろん睡眠障害を生じる原因、疾患としては
これ以外にも多数あり
60種類以上の原因、疾患があるとされています。

睡眠問題により
仕事のパフォーマンスが上がらないことなどによる
国内での経済損失は
15兆円とも試算されています。

なお睡眠時無呼吸のために
医科、歯科に受診している患者さんは50万人

受診していない
潜在患者数は500万人ともいわれています。

これがもたらす健康被害としては
心筋梗塞などの心血管イベント発生率が
3倍になり
不正脈の発生率が4倍になり
脳血管障害、高血圧、糖尿病、肥満に
関係することが知られています。

歯科で製作する口腔内装置で
解決することもありますが

まず医科に紹介させていただき
原因疾患の検査と
PSG(ポリソムノグラフィー)といった
睡眠検査を受けていただき

睡眠障害に対する
アプローチの方法をどれにするか
検討する必要があります。

扁桃などが関係している場合
耳鼻科での対応になることもありますし、
歯科での口腔内装置が
適応になる場合もあります。

患者様ご本人の健康寿命の伸長にもなり
ご家族の睡眠問題の改善にもつながる
いびき、への対応

ご相談いただければ
お力になれるかもしれません。










 
2025年05月13日 17:51

AI

最近はかぶせ物などを作る際の
型取りの時に
口腔内スキャナーという機器を使うことが
多くなりました。

これを導入する際にも
どの機種がいいか、とか、どう違うか、とか
どういう時にはどの機能が有効か、とか
さんざんChatGPTに相談して

質問者のレベルに合わせて
回答のレベルを変えてくるAI

ホントになんという時代が来たのでしょう。
最近はあまりgoogle検索もしなくなってきました。

ちょっと前まで
人工知能やロボットが進化すると
人間の仕事で単純作業は
ロボットに奪われるのではないかと言われていましたが

昨今のAIの進歩は
単純作業でなく、むしろ
医師や弁護士などの高度な知的労働や
デザイナーなどの創造性を必要とする仕事を
人間から奪おうとしているようです。

で、口腔内スキャナーで製作した
かぶせ物などのクオリティーが
低いかというと、
全くそんなことはなくて

むしろ残念なことに
腕のいい技工士さんが
手作業で作ったものより
ぴったり合ったりします。

なぜかというと
従来の技工操作では
かぶせ物を作るのに
型を取り、
そこに石膏を注いで模型を作り
その上でかぶせ物を製作していました。

こういう作り方で
生体にぴったり合うかぶせ物を作るためには
精度が大事だ!と
探求し続けてきたわけですが

石膏模型と違って
人間の歯並びは噛み締めると歪みます

口腔内スキャナーで製作するかぶせ物は
噛み締めて歪んだ状態を取り込んで
バーチャル上でかぶせ物を製作するために
人の口の中に入れても、
しっかり噛んだ時にちょうど良い高さのものが出来てきます。

わずか数年前まで
使い物にならんと言われていたものが
主流になりつつあり

ほんとに時代の進歩は
想像を超えてきます。







 
2025年05月13日 16:29

遺伝形質

遺伝的な形質が原因で歯科の一般的な麻酔薬が効きにくい
人たちがいることがわかっています。

一般的に局所麻酔薬は神経細胞の
ナトリウムチャンネルというものを
遮断することで効くのですが

一部の遺伝形質を持つ人達は
この構造や発現量が異なることにより
歯科で一般的な
リドカイン(商品名:キシロカイン)
という麻酔薬が効きにくい

そういう方たちが
効きにくい状態で無理やり
治療を受けてしまったために

歯科恐怖症になってしまっている
人たちがいます。

ただし遺伝形質により
麻酔が効きにくい確率は
低く、めったにいません。

しかし麻酔は効くものだと
信じ込んでいる歯科医に治療を受けると
そういう方たちは悲劇です

まじめで気遣いのできる方たちが
我慢が足りない、みたいな
評価を受けたりしている
本当に気の毒です。

少しでもあやしいと思ったら
私が痛くないか、しみないかと
聞くのは、そういう理由があります。

リドカイン(キシロカイン)が効かなくても
セプトカイン(アルチカイン)
なら効く可能性が高いです。

セプトカインは最近日本でも
薬事承認されましたが

当院ではリドカインの効かない人には
以前はアメリカから取り寄せた
セプトカインを使用していました。

もし自分は麻酔が効きにくい、
と感じている方は

ぜひお伝えいただき、
対応策を見つけて
治療に望めればと
思います。






 
2025年05月13日 04:44

セプトカイン

最近新しく薬事承認された麻酔薬に
セプトカインがあります。

海外ではアーティカイン、日本名はアルチカイン

何が違うかというと
効きが違います。

歯科の従来の麻酔薬でも効かなかった症例や
効きにくかった人でも
効く可能性が高い。

私は6-7年前に
従来の麻酔薬でどうしても効かない患者様に
アメリカから購入し

どこに行っても麻酔が効かず
恐怖症のようになってしまっていた
数名の患者様たちにこれを使い
ばっちり効いて
難なく治療が完遂できました。

特に問題になるのは
下の奥歯

従来薬剤を使用した方法で
伝家の宝刀のような
伝達麻酔という方法もありますが

炎症を起こしてしまっていると
無痛的に治療できる確率は
それでも
2割まで下がります。

伝達麻酔では下歯槽神経と舌神経という
神経を麻酔します。

理論的には下の奥歯のすべての歯に
効くはずなのですが

なぜか効かないことがあります。

その下にある顎舌骨筋神経経由で
痛みを感じているという説が以前あり

数年前に麻酔学会に出た時に
「私は顎舌骨筋神経の関与を疑っています!」
と、マイクを取って主張していた研究者がいたのですが

すでに否定されているのを知らないのだろうか
と思ったものです

ですので従来の麻酔が効かなくて困った人も
新しい麻酔薬を使用することができます。

ただ私のイメージとして日本人には効きすぎる感があり
普通に効く方であれば通常の麻酔薬でいいと思います。







 
2025年04月10日 16:49

前歯の歯並び

一般的な傾向として
年齢とともに
歯並びは変わってきます。

加齢とともに
人の骨格自体が変わってくるのと、
歯も全体に前方に傾斜してくる傾向があり、

その結果、歯並びが変わってきます。

よくあるのは
下の前歯の歯並びが
ガタガタになってくる

昔はこうじゃなかったのに、
と良く聞きます

ガタガタしてくると
見た目の問題だけでなく
食物が詰まりやすくなったり
歯垢や歯石が溜まりやすくなったりします。

状況にもよりますが
この歯列不正は
矯正治療で治すことができます。

歯並びの悪化は
年齢とともに進みますので、
できればあまり進まないうちに
矯正することが理想です。

昔は矯正と言うと
歯にワイヤーをつけたりして
ちょっと心理的にハードルが高かったのですが

今は透明のマウスピースで
ほとんど気づかれずに
矯正が可能です。

歯並びを3Dスキャンし
画面上でお顔と矯正後の歯並びを
シミュレーションし

それを見て、治療するかどうかを
決めることができます。

以前は私も
ワイヤー矯正をさせていただいていたのですが
今はワイヤーで治療することは
まずなくなりました。

前歯がガタガタしてきたら、
早めにご相談くださると
よろしいかと思います。

ただし、
加齢による骨密度の低下に対して
骨粗しょう症の治療薬をご使用の場合
矯正治療時の歯の移動速度が著しく遅くなることが
知られており、

できれば
そのような薬剤を使用する前に
矯正治療をなさることをお薦めします、

もし矯正治療が
現実的に困難だったとしても

ホワイトニングや
パウダークリーニング、
古い詰め物やかぶせ物のやり直しなどで
見た目は大幅に改善可能ですので
一度ご相談くださればと思います。





 
2025年03月31日 07:37

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