枯れ葉
今日は時間ができたので午後は技工作業などをやっていました。
なんだかこの時期は
毎年クリスマスソングなどかけながら
技工作業などやっているイメージがあります。
外は枯れ葉がさらさら音を立てて舞っていて
技工作業といっても
インプラントの型取りしたものを
ずれないように補強する作業など
型取りした2本の部品を
パターンレジンと言う材料で固定するのですが
レジンには重合収縮という性格があり
固まるときにほんのわずかですが
縮みます。コンマ数パーセントです。
2本の部品をつなぐときは
谷に橋を建設するときのように
両側から伸ばしていって
最後につなぐのですが
両側から伸ばしたレジンが
完全硬化し
重合収縮が終了して
もう収縮しない状態になってから
繋がないと
2本の柱をつなぐレジンが
引っ張り合ってしまって
変形します
変形すると技工物の精度が狂い
微妙に合わないものが出来てきてしまいます。
そして
両側から伸ばしてきたレジンを
最後に追加のレジンを盛って繋げるのですが、
最後に繋げるためのレジンの量も
最小限にしないと
ボリュームが大きいとその
重合収縮でずれてしまうので
最後に盛る量が最小限になるように
両側の柱から伸びるているレジンは
当たっているようで当たっていないくらいまで
近接させます。
ラフな目で見ると
くっついているように見えるでしょう。
しかし、離れている
そして最後に
わずかなレジンで繋げて
完全硬化したら
完成です。
同じ材料でやっているのに
見えない部分の配慮で
結果が違ってくるという
歯科はまだまだそういう部分が
いろいろあります。
その一方で
3Dプリンターとか
CADCAMといった先端技術も
歯科の世界では導入が進んでおり
歯とかぶせ物がぴったり合うことを
マージンが合う、という言い方を
我々の業界ではするのですが
昔は
「機械はまだまだ。やっぱり職人の腕にはかなわない」
と言われていました。
でも最近は
かなり腕のいい当院で依頼している技工士さんでも
「CADCAMの方がいいでしょうね」
と即答されます。
昔ブログに銀河鉄道999の
生身の身体と機械の身体の話を書きましたが
「機械の体なんて」と思っていても
テクノロジーが超進化すると
「あれ、なんか悪くないんじゃないの?」
みたいになってくる
最近のAIもそうですが
どんどん人間ぽくなってきて
ロボットが人間の姿に似てくると
人は人間と似て非なるものに対して
恐怖心を覚え、その事を
「不気味の谷」と言うらしいですが
それを超えたときには
一体何が起こるのでしょうか。
2024年12月14日 17:50