~かけがえのない歯を大切にする治療、価値ある治療結果、そしてつらくない治療をめざしています~

HOMEブログページ ≫ 新しい麻酔薬 ≫

新しい麻酔薬

最近新しい麻酔薬が発売されました。
セプトカイン(日本での商品名、アルチカイン)
といいます。

通常歯科で使われる麻酔薬に比べ
心血管系への負担(麻酔の時の
ドキドキ感)が少なく、
組織への浸透力も高く、
なんといっても
麻酔効果が高いです。

こう聞くと
良いことだらけのようですが
効きすぎる弊害もありまして
あとで説明します。

新しい麻酔薬や
手法が開発されると
私の場合
まず自分に打ってみます。

以前、私が治療台に座って
自分の口の中に麻酔を打っているときに、
入って来た材料屋さんが
「先生なにやってんですか!!」と
びっくりしてましたが

自分の口への注射は
結構怖いですが
やってみると
いろんなことがわかるものです。

セプトカインの効果の高さは
特筆すべきもので

例えば下の奥歯の抜歯など
骨が厚くて通常の麻酔では聞きにくい時とか

そのような時、
これまで私は下顎孔伝達麻酔という方法を
行っていて、
それはそれで非常に有用な方法なのですが

ただ、口の奥の方に注射するので
患者さんに与える恐怖感とか

あと、いろいろなテクニックを駆使して
痛くない麻酔を心がけても
やはり薬液を注入するときに
わずかに鈍い痛みがあったりして

ここぞという時以外には
使わないようにしていました。

ところがセプトカインは
下顎孔伝達麻酔でなければ
効かなそうな抜歯などでも

浸潤麻酔法という
いわゆるいつもの麻酔のやり方で
麻酔を効かせることができます。

実際に臨床で使っていて、
「これはいけるぞ」という
感覚があります。

ただ問題点としては
長時間効きすぎる、ということが
あります。

通常の麻酔薬なら
2時間くらいで感覚が戻るものが

セプトカインでは
5-6時間
しびれてます。

私も自分に打ってみたのですが、
昼前に打ったら
夕食時までしびれてましたし、
患者様のご感想でもそうでしたので

そのつもりで
使う必要がありそうです。













 
2025年07月04日 12:13

モバイルサイト

医療法人 入江歯科医院スマホサイトQRコード

スマートフォンからのアクセスはこちら

院長の私的ブログ 日々雑感
ブログ一覧