~かけがえのない歯を大切にする治療、価値ある治療結果、そしてつらくない治療をめざしています~

HOMEブログページ ≫ ホムンクルス ~「舌まわし運動」の話~ ≫

ホムンクルス ~「舌まわし運動」の話~

歯の清掃方法を指導させていただくことを
OHI(オーラル・ハイジーン・インストラクション)と
いいます。

その目的は
歯についた汚れの
清掃方法をお伝えすることで

最近はオーラル・バイオフィルムともいわれる
歯についた柔らかい汚れ(デンタル・プラーク)を
日々きれいに除去していただき

虫歯や歯周病、口臭など
様々な問題の予防につなげようと
いうものです。

プラーク(バイオフィルム)は古くなるほど
その内部で
口腔内細菌のエコシステムが成熟し
病原性が増しますので

こちらでの数カ月おきの定期的なクリーニングは
疾病予防に
確かに有効ではありますが

しかしながら食事後
すぐプラークはできてしまうので

少なくとも一日一回
ご自身でのていねいな清掃が必要です。

歯磨きペーストをつけない状態で
正しくブラシを当てると
プラークが取れて
歯がつるっとした感じになります。

理想的には
歯磨きペーストの泡でごまかしてしまうことなく
一本一本ブラシを当てて
特に歯と歯茎の間の
プラークを取ります

時間があれば
タフトブラシなど筆型の細いブラシなど使うと
一本ずつ当てやすいです

そうすると
舌で歯の表面をなめたとき
つるつるしているのがわかります。

前述のOHIのときは
ブラシを当ててもらってから
舌でなめてもらって
つるつる感を実感してもらうこともあります。

舌で
前歯も奥歯も
それぞれ表も裏も

一番奥の歯の
後ろ側もなめて確認するといいです。

患者様によっては
舌が届かない、と
おっしゃられる方もいますが

そのような場合、
加齢に伴う
機能低下の場合も多いです。

舌の運動を
いつも使う範囲でしか、使わないために
いつのまにか機能が低下し
運動範囲が狭くなっています。

大きく動かす練習をすると
機能が回復して
運動範囲が広くなってきます。
 
ただくれぐれも
舌粘膜は繊細ですので
歯のとがったところで
舌を傷づけたりしないよう
気を付けてやっていただきたいのですが

大きく動かす練習をすると
その結果
舌運動をつかさどる
脳機能の活動野も拡大し
活性化されます。

ペンフィールドのホムンクルスという図を
ご存じでしょうか。
脳の運動野の中で、舌の運動野が
いかに広いか

舌と関連筋群が活性化されると

脳だけでなく
表情筋も頸部の筋肉も活性化され
表情が豊かになり、
しわが減り
唾液が出てきて・・
などなど

良いことずくめです。
舌回し運動とも言いますが

サクランボの実から出ている
枝?(果柄というらしい)を
口の中で結べる人もいるらしいですね
 
鏡で見て
舌がどこまで出るか
丸くできるか
右向きに縦にできるか
左向きはどうか、など

よくあるのは
右はできるけど
左はできないとか
機能に偏りが出ている場合

舌回し運動、
トライしてみることを
おすすめします。

目標としては、まずは
歯のすべての面に舌が届く、
といったところでしょうか。

ただくれぐれも
舌粘膜は繊細ですので
歯で傷つけないよう
無理しないように
なさってみてください。

あと急に走ったりすると
横っ腹が痛くなったりするように
顔の筋肉も
急に運動しすぎると
筋肉痛みたいになるかもしれませんので
その点もご注意ください。











 
2025年10月28日 08:36