虫歯のなりやすさ、には
極めて大きな個人差があります。
驚くべきことに
歯を磨かなくても
虫歯にならない人もいますが、
逆に
かなり気を付けていても
虫歯になってしまい、
いつの間にか大きくなってしまう人もいます。
10代とか20代の若者で
すでに虫歯だらけ、という人たちがいることも
事実です。
特にだらしがないとか、不摂生とかでなく、
まじめな若者で
一見きれいな歯をしていても
レントゲンを撮ると穴だらけということがあります。
そのような場合、
虫歯リスクが高い、という言い方をします。
そして困ったことに
大きな虫歯が多発していても
なぜか
症状がほとんどないことが多いです。
レントゲンや
CTで
初めて「穴だらけ」の状態であることに気づきます。
親御さんも驚きます。
知らなかった、という場合が
ほとんどです。
昔は40代で入れ歯、といった人が
ときどきいらしゃいましたが
若くして虫歯多発の若者は
そのまま放置すれば、そうなります。
もし歯科医院に通っても
治療時に虫歯の取り残しがあったり、
詰め物に隙間があったり
接着が不十分だったりすれば
結局短期間で再発し
また削ることになります。
削るたびに歯は小さくなり
3回目とか4回目とかの治療で抜歯になる歯がでてきます。
抜歯になれば
インプラントにするか、
両隣を削ってブリッジにするか、
取り外し式の入れ歯にするかです。
人生100年時代です。
生涯で、再治療の回数をいかに少なくするか、がポイントです。
将来、できるだけ自分の歯を残すために、
ベストなのは
初めの治療で
できる限り、再発しにくい治療をすることです。
そして
新たな虫歯を発生をできるだけ抑制するための
予防が必須です。
治療の際には
虫歯にアクセスするための削除を最小限にして、
拡大視野で、取り残しなく、
かつ削りすぎない虫歯除去を行い、
適切な接着処理を行い、
高性能の材料を
隙間なく充填することです。
コストもかかります。
時間もかかります。
そういう若者は
虫歯本数も多く、大きな虫歯も多いでしょうから
それなりの費用になると思います。
でもこれをしなければ
結局再発してまた削ることになります。
歯科医側にも
拡大視野で治療するスキルと
そして長時間の治療でも
きちんと痛くないように麻酔を維持する
スキルが必要です。
それが
将来ある若者の
人生のパフォーマンスを最大化するために
最善の対策であると考えます。
結局のところ
初期に費用はかかりますが
自分の歯が残り
歯髄が残り
将来
インプラントやいい入れ歯を作るよりも
よほど安く済みます。
費用対効果が
一番高いのが
初めの虫歯で、そういう
治療を受け、そして
予防処置を受けることです。
社会に出て大事な時期に痛みで苦しんだり
口臭が仕事やコミュニケーションに影響したり
仕事で時間もない中で(お金もないかもしれません)
応急的な歯の治療を繰り返すような
ことがないように
問題のある歯が多くなると
噛み合わせもずれて
姿勢にも影響し
きちんと噛めず栄養が取れず
様々な意味で
パフォーマンスの低下が
人生に影響を及ぼします。
きちんと長く持つ治療を
できるだけ歯を、歯髄を残す治療をお受けになることを、
ご子息であるならば、受けさせてあげることを
お勧めします。
2020年11月25日 19:45