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老化をキャンセル?(2)

なぜ「形あるものは壊れる」が気になったかというと
老化について考えていたからです。

歯は時間とともに変わってゆきます
歯の位置が変わり、すり減ってゆきます

ヒトの皮膚はターンオーバーがあって
次から次へと再生されるわけですが

永久歯は生え変わることなく
一生使うわけです

それを思うと
歯を削って治療するということが
どれほど重大なことか
考えさせられます

老化を受け入れればいいじゃないかという
考え方もあります

人生が50-60年の時代ならいいかもしれませんが
今は人生100年

80代、90代の通院患者さんがざらにいる時代です

老化を受け入れることは
機能的にも審美的にも
できることではありません。

ではなぜ歯は移動し
すり減るのか

極めて大きな要因として
睡眠中の「パラファンクション」があります

寝ている間に食いしばったり
すり合わせたりし、
力による影響で
歯が動き、壊れます

これをキャンセルするのが
就寝時のマウスピース(ナイトガード)です

ただ
とりあえず作って入れればいい
というものでもありません

市販のものもあるようですが
正しいかみ合わせを与えないと
バランスの悪さから
眠れませんし
逆に歯に負担がかかります

ではどういうかみ合わせをマウスピースに与えれば
よく眠れて
歯が長持ちするか

このスキルを身に着けるまでに苦労しました
専門的には
バイラテラルマニピュレーションといいますが

今の顎関節で一番安定的に負荷をかけられる場所を見つけます

もともとはドーソン先生という
世界の歯科界の巨人がはじめられたもので

私はこの技術を身に着けるために
開業してすぐにとある先生に習いに行き
その方は全米の三分の2の歯科大学の教科書を書いた
世界的に超有名な日本人でしたが

1年かけて130万円ほどかけて習い
(お金の話ですいません)

それでも疑問点がいろいろ出てきて
飽き足らず
ドーソンクリニックの先生方にじかに習いに行き
さらに150万ほどかかってしまったですが

開業当初はお金もなくて
自分何やってんだ、と思ったりもしましたが

そんなこんなで、やっと適切な
「顎位」を記録する方法を身につけました

マウスピースは健康保険でもできることになっていますが
当院では自費となります

見た目は似ていても
全く違うものです。

歯にバランスよく負荷をかけることや
睡眠の質が人生にどれほどのインパクトを与えるかを
考えれば
マウスピースの質の高さがいかに重要か
わかります

費用はかかりますが
まさに「老化をキャンセル」できる
その価値のあるものと思われます。

以前、加齢によるすり減りに
メンテナンスフリーで
一緒にすり減ってくれるのは
ゴールドであることを書きましたが

白いクラウンによる
審美治療をされている方でも

マウスピースを使えば
負担過多による影響を
最小限にすることができます。





 

2023年11月02日 07:05

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