歯髄の話
歯の中には歯髄があります。歯髄には血管や神経が含まれていて
歯の感覚や
歯質への栄養補給を行っていて
歯もその内部で
細胞のターンオーバーがあり、
つまり歯は生きています。
そのため歯髄を取ってしまうと
その後長い目で見ると
歯はその強度が劣化すると言われています。
(諸説ありますが)
強度が劣化した結果、問題となるのが
歯根破折、です。
ですので
歯の神経はできるだけ
取らないほうがいい、というのが
大原則だと思います。
しかし虫歯が極端に深い場合など、
歯髄に感染が到達しているしていることがあり
そのような場合
水酸化カルシウムなどを使いながら
段階的にう蝕除去を行い
(ステップワイズ・エクスカベーションといいます)
それでも歯髄が露出してしまった場合、
ケミカルサージェリーなど行ってから
MTAセメントといった材料で封鎖します。
これを「直接覆髄」といいます。
そして経過が良ければ
歯髄を残したまま、充填など
治療を継続します。
昔に比べ
歯髄はかなり残せるようになってきています。
特に修復力の旺盛な若い人は
これから80年とか使う歯ですから
とにかく、歯髄保存を行うことが
大事だと考えられています。
ただ当院では
50代とか、時に60代であっても
こうやって歯髄保存をすることもあります。
なぜなら
人生90年、人生100年の時代
50代、60代であっても
これから30年とか、40年、
歯を使うかもしれないわけです。
昔は歳を取れば
歯が減ってゆくのが普通でした。
介護の現場では
総入れ歯が一番楽だという声もある
正直私も老人ホームで診療していると
そう思う部分もありますが
しかし歳だからと言って
まだ元気なのに歯のある生活を
あきらめるのは
ちょっと違うんじゃないかと
思うのです。
2026年03月31日 07:30