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総入れ歯(総義歯)名人の話

最近はブログでインプラントのことを書くことが
多いですが

入れ歯(部分義歯、総義歯)も
過去数百年の人類の英知の結晶でも
あります。

日本には木彫義歯と言って
もっとも古いものは1500年代のものが
残っています。

驚くべきことに
現代の歯科学的観点から見ても
その形態は適切なもので

いわゆる、使える義歯だったんだろう
と思われます。
(歯はお歯黒ですが)

世界最古の実用総義歯とも言われているそうです。

ちなみに現代の話に戻りますが、

少し前まで
総義歯(総入れ歯)の世界には
名人、と言われる人たちがいて

大学教授にもいました。

20年くらい前
○○大の○○教授が作った総入れ歯の
端っこが少しはがれたので
診てくれと

私の元に新患の患者さんがいらして
ほんのちょっと
剥がれたところを直しました。

ほんの僅かだったし、
どう見てもきちんと直ったのですが

患者さんの口に戻すと
それまでビシッとしてたのに

なぜか
なんだか微妙にバランスが変わってしまって

あれ?何が起きたんだ?と

患者さんは気づいてないようでしたが

私は頭の中で
「うわっ、しまった!」と思い

しげしげと義歯を見るも
どう見ても問題があるようには見えず
「これ以上触っちゃだめだ」と思い

「すいませんが使ってみていただいて
問題あれば○○先生に診てもらったほうがいいかも」
と話して
帰ってもらったことがあります。

結局その数年後
その名人の流れを汲むとある先生のもとに
数か月通って習うことになりました。

その先生も
研修中、
他の受講生の集中力が途切れているときに
無言で私の前で普段やらない手技をやって見せてくれたり
職人っぽい人で

その先生が打ち上げの時に話してくれたのが
過去に総義歯の名人といわれた歯科医の話

名人と呼ばれるその人も
やがて病により入院したものの
病床でもずーと
治療のことを考えていて

死の間際に
「わかった!!!」と言って亡くなったらしい。

我々の業界
時々そういう話を聞きます。

昏睡状態であるはずなのに
手で診療していて
助手さんに指示を出したりとか

そこまでやれる人達は
ある意味幸せだったのかもしれません。










 
2026年07月15日 08:09