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医療者と認知症

最近、
昔はやり手、と言われていた
高齢の歯科医師たちが
次々と引退しています。

その周りの人たちの話を聞くところによると

本当に驚くべきことですが
引退するにあたり
意外と多いのは、
本人の意思でなく

周りが引退させている、という例が
結構あるという事です。

なんと本人は
まだまだ自分はできると思っていたりして

本当にこの業界は
業界一筋
仕事馬鹿みたいな人が多くて

正常なうちは良いのですが

歳をとって
判断力や手技があやしくなってくると

周りが、これはまずいと
引退させる。
患者側からすると
とても恐ろしい話ですが、

そしてすでに認知症が始まっている場合もあります。

認知症が本当に怖いのは
発症したことに
自分で気づくことができないことで

本人は自覚がなく
それどころか、自分は正常だと思っている。

困ったことに
昔やり手だったと言われる人ほど
自分に自信があり
自分がやらなければだめだと思っている。

驚いた例として
昔はやり手として業界で知られていたある歯科医が
歳をとって
一度家を出ると、もう一人で帰れず
警察のお世話になったり
トイレを失敗したりしながらも

何度、周りがダメだと言っても
何で?何を言ってるの?と

あるいは
それを忘れてしまい

タクシーで
診療室に来てしまって
着替えて診療に出ようとする

これは危ないと
若い人たちが何とか押しとどめて
何時間も押し問答をしたりとか

本人は
なんでそんなこと言われるの?と思い

また何度言われても
何度トイレや帰宅とかに失敗しても
すぐにそれを忘れてしまい、

何度でも来る

足腰が健康で活動的で
管理されていない認知症患者は
かなり厄介です。

どんな失敗も
忘れてしまうので
反省や自省のしようがない

周りの人が精神を削られて
疲弊してしまうが

本人には悪気(わるぎ)はない
失敗を覚えていないので
止められると
周りに対して
どうしちゃったのみんな?
と思っている

認知症の状態は
私たちが悪い夢を見ている時のような
感じなのかな、と思います。

夢の中で
どこか見覚えのある所を歩いていて
家に帰ろうとしているんだけど
なぜかたどり着かない

そのうちに
知らない人に話しかけられたり
若い人たちに非難されたり
警察官に話しかけられて

警察署に連れて行かれたり
私は家に帰ろうとしているだけなんだけどな、と
思っていて
なぜかいつの間にかズボンが汚れていたりと

私たちが悪夢を見ながら
これは悪い夢ではないのか、と思う状況が

現実になっているのが
認知症なのではないでしょうか。

自分の、軸、は変わっていないのに
周りがおかしなことになってしまっていると

認知症になってしまうと
多くの場合、短期記憶を失いますので
失敗そのものを覚えていられない状態になります。

歳をとって、自分が認知症になったことに
気づこうにも
忘れたことそのものを忘れてしまうので

記憶を頼りに、自分で判断することはできないと思います。
いま、起きていること、で判断するしかない

だとすると、
悪い夢の中で起こるような
「変なこと」が起こり始めたら
自分は認知症になったんじゃないか
と思ったほうがいいかもしれません。

やたら物がなくなる、あるいは増えている
知らないものがある
なぜか汚れている、あるいはきれいになっている
なぜか非難される、あるいはなぜか褒められる
なかなかたどり着かない、あるいはなぜか戻っている
知らない人や警察に話しかけられる
などなど

あとアルツハイマー型認知症の場合など
幻覚を見ることもありますので

「変なこと」が起こり始めたら、
もちろん、本来ならそうなる前に

身を引くべきで
あるいは周りが引導を渡すような
仕組みを作っておく
必要があるのではないか、と思います。











 
2026年09月23日 20:36